こんにちは、結婚相談所カウンセラーの釘宮です。
真剣交際が進み、そろそろ「結婚するかどうか」を決める段階に差しかかった会員様から、よくこんな声を耳にします。
「条件は合っているのに、なぜか決めきれないんです…」
「優しいし誠実。でも“この人だ!”っていう確信がなくて…」
実はこれ、とてもよくあることなんです。
結婚は、人生における大きな決断のひとつ。
特に婚活を通じて「条件」をきちんと考えてきた方ほど、最後の最後で「気持ち」がついてこなかったり、「何か決定打が欲しい」と迷ってしまうものなんですね。
そこで今回は、結婚を決めるときに大切にしてほしい“視点”や“問い”、そして実際に成婚された方たちのリアルな決め手まで、カウンセラーの立場からお話ししていきます。
第1章:結婚を決める時に必要な“3つの視点”
結婚は「恋愛の延長線」ではありません。
トキメキや勢いだけではなく、「一緒に生活していくことができるか?」という現実的な視点がとても大切になります。
そこで、まずは【3つの視点】をご紹介します。
1.「日常感覚の相性」
派手なデートやサプライズはなくてもいいんです。
むしろ、何気ない日常でのやりとりや、一緒に過ごす“間”が自然であること。
- 沈黙が苦痛じゃない
- 気を遣いすぎずに自分でいられる
- 会っている時間が「ホッとできる」
こうした感覚の一致は、結婚生活の土台になります。
恋愛では「刺激」が重要かもしれませんが、結婚では「安らぎ」がとても大切。
安心できる“空気感”があるか、ぜひ意識してみてください。
2.「価値観の一致 or 許容」
「価値観が合わないから無理です」と言う方もいますが、実は、すべてが合う人なんていません。
でも、ズレをどう“許容”できるかが大事なんです。
たとえば…
- 金銭感覚(貯金派?使う派?)
- 家族観(実家との距離感、親との付き合い方)
- 生活リズム(早寝早起きか、夜型か)
このあたりにズレがあるとしても、「お互いに歩み寄れるか」「話し合えるか」で未来は変わっていきます。
“完全一致”を求めるのではなく、「この人の考え方、理解できるかな?」と見つめてみてください。
3.「一緒に問題を乗り越えられそうか」
結婚生活は、楽しいことばかりではありません。
病気、仕事の変化、親の介護、子育て…
人生のあらゆる場面で“壁”が出てきます。
そんなときに大切なのは、「一緒に立ち向かえるかどうか」。
- 話し合いができる関係か?
- 違う意見を言っても、受け止めてもらえるか?
- 感情的にぶつかるのではなく、冷静に歩み寄れるか?
未来に起こる「何か」に対して、共に向き合える相手かどうか。
これは、大きな判断材料になります。
第2章:迷った時にチェックしたい「5つの質問」
「この人でいいのかな…?」と不安を感じたときに、ぜひ自分に問いかけてほしい“5つの質問”があります。
1. この人と10年後も笑っていられそう?
未来のことは分からなくても、想像してみてください。
朝ごはんを食べながら笑い合っている姿、家でのんびりくつろぐ姿…。
そんな“10年後の二人”が思い浮かぶでしょうか?
未来を想像できるということは、心が「この人と一緒にいたい」と感じている証拠です。
2. 困ったとき、助けてくれそう?
病気になったとき、仕事でつらいとき、落ち込んだとき。
この人は、寄り添ってくれそうですか?
「優しい言葉をかけてくれた」
「私の話をちゃんと聞いてくれる」
そんな小さなエピソードが、将来の安心感につながります。
3. 自分らしくいられる?
背伸びをせず、自然体でいられる相手こそ、“運命の人”かもしれません。
- 無理に明るくしなくてもいい
- 気取らず、等身大の自分でいられる
恋愛では「自分をよく見せよう」と思いがちですが、結婚は“素の自分”で過ごす時間が圧倒的に多いのです。
4. この人と“老後”を想像できる?
少し先の話かもしれませんが、定年後、子育てを終えたあとも、一緒にいたいと思えるかどうか。
- 旅行に行って楽しめそう?
- 一緒に近所を散歩したいと思える?
- 二人で過ごす老後に、温かさを感じられる?
人生の後半を共にするイメージが湧くなら、それは「一緒に生きていきたい人」の証です。
5. 大切なことを話し合える安心感がある?
「こんなこと言ったら嫌われるかな…」と不安になってしまう相手では、長い結婚生活は苦しくなってしまいます。
- 本音で話せるか
- 自分の想いを受け止めてもらえるか
- 相手の意見にも耳を傾けられるか
話し合える関係こそが、信頼の証です。
第3章:結婚は「完璧な人を選ぶこと」ではない
婚活では、「条件」を一生懸命に考えてきた方が多いですよね。
年収、学歴、見た目、住んでいる場所、親との関係…
でも最後に大切なのは、条件よりも感覚だったりします。
完璧な人を探す旅をしていると、いつまでも「もう少し理想の人がいるかも」と迷ってしまうんです。
結婚は、誰とするかも大事ですが、どんな関係を育てていくかのほうがもっと大切。
「この人なら一緒に頑張っていける」と思えるなら、そこには大きな可能性があります。
不安があるのは当たり前。
でも「100%の確信」が訪れるのを待ち続けるより、70%の確信を「育てる」ほうが、幸せに近づくのではないでしょうか。
第4章:成婚した会員様のリアルな決め手とは?
ここで、実際に成婚された方々の「結婚を決めた理由」を少しご紹介しますね。
- 「一緒にいて自然体でいられたから」
- 「トラブルがあったとき、冷静に対応してくれて信頼できた」
- 「お互いに苦手なことを補い合える関係だと感じた」
- 「“特別な決め手”はなかったけど、不思議とこの人なら大丈夫と思えた」
意外かもしれませんが、「運命的な出会い!」ではなく、
「じんわりと信頼感が育っていった」という方がとても多いんです。
中には「正直、不安な気持ちもあったけど、最後は自分の“覚悟”だった」という声も。
完璧な相手じゃなくていい。
「この人となら、幸せを一緒に作っていける」と思えたら、それが決断のタイミングかもしれません。
第5章:迷って決められない時、どうしたらいい?
最後に、「どうしても決められない…」というときの対処法を3つお伝えします。
1. 信頼できる第三者に相談してみる
カウンセラーや、すでに結婚している友人など、信頼できる人に話してみましょう。
他人の視点から見ることで、自分では気づかなかった魅力や問題点が見えてくることもあります。
私たちカウンセラーも、あなたが安心して結婚を決められるよう、じっくりお話を聞きますよ。
2. 自分の「結婚観」を書き出してみる
・どんな結婚生活を送りたいのか
・どんな価値観を大事にしたいのか
・何を譲れないと感じているのか
これを紙に書いてみると、頭の中が整理されて、判断がしやすくなります。
3. 焦らず、でも時間をかけすぎない
「時間をかければ答えが出る」と思っても、ずっと迷い続けてしまうことも。
だからこそ、ある程度の期間を決めて、「その時点での自分の気持ち」を信じてみてほしいのです。
婚活は「正解探し」ではなく、「納得探し」。
自分の気持ちとしっかり向き合って、答えを見つけてくださいね。
おわりに:結婚の決断は、自分を信じる一歩
「この人と結婚して大丈夫かな?」
「もっといい人がいるんじゃないかな?」
そう感じる気持ちは、誰にでもあります。
でも、それはあなたが「本気で幸せになりたい」と願っている証拠です。
結婚は“ゴール”ではなく、“スタート”。
最初から100点満点の確信なんていらないんです。
「この人となら、人生を一緒に歩いていけそう」
そんな“静かな確信”を、自分の中で見つけられたなら、きっと大丈夫。
あなたが大切な人と、温かい未来を築けるよう、心から応援しています。